Once upon a time……
ある場所にて、
あるご婦人に声をかけられた。
『病気なさっていたそうね? もうよろしいの?☺️』
僕は素直に答えた。
『元気とは程遠いです』
?😲?
化学物質過敏症なんて寛解が精一杯だ。どんなに気をつけても、薄氷を踏むような生活なのである。
別の日、同じご婦人がまた声をかけてきた。
『お元気そうね?☺️』
このご婦人は何か勘違いされているのだろうか? 僕は少し考えてからこう答えた。
『治る病気ではないので、元気とは言えません』
?😲?
何故この方は僕の体調なんて確認したがるんだ?
しばらくしてまた彼女と鉢合わせてしまった。
『お元気そうで良かったわ☺️』
流石に僕もイラついた。
『夜間痛が続いていて数日まともに眠っていません』
🌀😑🌀
すると今度は彼女が眉をしかめた。
『毎回毎回、体調が悪いなんて言うものではありません!』
……何を言ってるんだ、コイツは。
尋ねるから答えただけじゃないか?
僕は兄のように慕っている倉田さんに不満を漏らした。
すると彼は苦笑いしてこう教えてくれる。
「響明くん、それは単なる挨拶で深い意味はないんだ」
僕は納得いかない。
挨拶って何のためにするんだ?
「挨拶」という体なら僕の体調というセンシティブな内容に触れてもかまわないと言うのか?
そして彼はこう付け足した。
「変わりありません、貴女はどうですか?……くらいで良いんだよ」
「コミュニケーションなんだから、相手に訊かれた程度のことをまた相手にも尋ね返したりできたらいいね」
……ふうん?
貴女はどうですか?
そして数日後。
また彼女と遭遇してしまった。
『お元気かしら?☺️』
彼女は僕の返答を試しているのだろうか?
僕は兄のアドバイスを忠実に守る。
『おかげ様で、変わりありません』
そして恭しく尋ね返した。
お痩せになりましたか?☺️
かくして……
彼女は2度と僕に話しかけてはこなかった。
Happily ever after ……😏✨✨
→用語辞典
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